アスリートにおける摂食障害の有病率:男女別比較
摂食障害とアスリート
調査結果はまちまちですが、女性アスリートに摂食障害が多く見られると考えられています。女性アスリートの最大50%が摂食行動の異常を示すものの、臨床的に診断されるケースは全体の5%未満です。男性のケースは全体の10%程度とする報告や、約4割が男性という報告もあり、研究によって差があります。男性は、過食と嘔吐を伴うタイプの摂食障害を発症しやすい傾向が示されています。
リスクが高い競技
競技によってリスクは異なります。女性では体型が評価に影響する体操、フィギュアスケート、ダンス、水泳、ダイビング、トラック競技が特にリスクが高いとされています。男性ではレスリングやボディビルディングが高リスクです。
なぜアスリートは摂食障害を発症しやすいのか
外見や体重がパフォーマンスに直結するとされる競技では、体型維持へのプレッシャーが強くなります。たとえば体操やフィギュアスケートでは審査の一部が外見で評価され、コーチが「低体重・細さ」を重視することもあります。
その他の要因としては、以下が挙げられます。
- コーチが栄養知識に乏しく、体重管理を優先するために適切な栄養指導が受けられない。
- 完璧主義傾向。
- 身体イメージへの不安。
- 自己肯定感の低さ。
- 過去の虐待経験。
- うつや不安などの精神的問題。
摂食障害のサイン
摂食障害は深刻な身体的・精神的疾患です。疑いがある場合は速やかに専門家へ相談してください。主な症状は次のとおりです。
- 食事量を極端に制限する。
- 長時間にわたる過度な運動。
- 食事・カロリー・体重に執着する。
- 身体像が歪んでいる。
- 体重が減っても「まだ細くない」と不満を言う。
- 体重増加や肥満への恐怖。
- エネルギー不足で疲労感が強い。
- 不整脈が起きる。
- 免疫力低下で風邪などにかかりやすい。
- うつや不安、友人や活動からの撤退。
アスリートの回復とサポート
競技への執着が強いほど、治療への抵抗感が大きくなることがあります。体重増加がパフォーマンス低下につながると不安になる選手も少なくありません。しかし、適切なサポート体制が整えば、身体的な回復はもちろん、競技復帰も可能です。
