色覚異常の診断と遺伝リスク

色覚異常は遺伝子検査でスクリーニングできません。確実に判定できるのは、視覚的な色覚テストだけです。通常は、子どもが4歳前後で色の違いを言葉で表せるようになった時に、身体検査の一環として実施します。

眼の発達と色覚異常

人間の網膜にある錐体細胞は、生後約4か月で本格的に形成され始めます。その頃から色の識別が可能になります。人口の約7~10%が赤と緑を区別できず、約4万人に1人は全色を認識できません。男性に多く見られるのは、錐体細胞の形成不全や欠損が原因です。

遺伝と色覚異常

色覚異常はX染色体に位置する遺伝子の変異によって起こります。正常な色覚遺伝子が1本でもあれば色を正しく認識できますが、男性はXYなので変異があると発症しやすく、女性はXXなので保護されます。母親が保因者である場合、息子が色覚異常になる確率は約50%です。父親が色覚異常でも息子には遺伝しませんが、娘には必ず遺伝します(娘が色覚異常になるには、母親も保因者である必要があります)。

子どもの色覚異常リスクの見積もり

遺伝子検査は利用できませんが、家系図や家族へのヒアリングでリスクを概算できます。女性が色覚異常になるのは、父親が色覚異常でかつ母親が保因者の場合に限られます。男性は、父親・母親のいずれかが保因者であれば発症します。

色覚検査の方法

幼少期に色の区別がうまくできないからといって必ずしも色覚異常とは限りません。多くの子どもは4~5歳で適切な指導を受けると色名を覚えます。その後、医師は「疑似等色板検査」(赤と緑のコントラストを利用した画像)で二色覚(赤緑色盲)を判定します。

色覚異常者向けの視覚補助具

完全なモノクローム色覚異常(全色盲)は治療できませんが、赤緑色盲には補助具が有効です。特別な色相のコンタクトレンズや眼鏡を装着すると、色のコントラストが強調され、日常生活での識別がしやすくなります。

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