広靭帯と骨盤痛の原因と対策

解剖学

女性は広靭帯が1つしかありませんが、卵巣間膜(mesovarium)、卵管間膜(mesosalpinx)、子宮間膜(mesometrium)の3つの部分に分かれています。広靭帯は子宮の側面から骨盤壁・骨盤底にかけて伸び、子宮を正しい位置に保ち、卵管や卵巣との位置関係を維持する役割を担います。

妊娠における重要性

妊娠中は広靭帯に張力がかかりやすく、股関節や骨盤の痛みを引き起こすことがあります。稀に、広靭帯上で子宮外妊娠が起こることがあり、これは危険です。また、分娩時や産後に広靭帯血腫(大きな内出血)が生じることがあります。

その他の広靭帯障害

手術や外傷が原因で広靭帯血腫が起こることがあります。稀な疾患として、Allen‑Masters症候群(子宮頸部の可動性が増す症候群)や、広靭帯に発生する腫瘍があります。最も一般的な腫瘍は良性の筋腫(leiomyoma)で、無症状の場合が多いですが、腫瘍が大きくなると子宮を押し、尿管を圧迫して尿路閉塞を起こすことがあります。さらに、広靭帯の周囲組織が感染するとパラメトリティスとなり、骨盤炎症性疾患の一種と見なされます。

合併症

広靭帯血腫は生命に関わることがあります。主な症状は背部痛、肛門直腸部の圧迫感や違和感、吐き気やめまい、血圧低下、貧血などです。

診断と考慮点

広靭帯の障害は稀であるため診断が難しいことがあります。MRI(磁気共鳴画像)は最も有効な診断手段とされています。

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