子宮内膜アブレーションの概要と閉経期の適応

閉経とは、月経が止まり妊娠できなくなる時期を指します。閉経の2〜8年前の期間を更年期前期(ペリメノパウス)と呼び、この時期には更年期に伴う様々な症状が現れます。その中でも特に多いのが、過多出血や不規則出血です。出血が重度になると貧血や日常生活に支障をきたすことがあります。子宮内膜アブレーションは、閉経前の過多出血を抑えるために行われる手術で、閉経後の女性には適用されません。

メリット

  • かつては過多出血の対策として子宮全摘出(子宮全摘)手術が主流でしたが、手術は侵襲が大きく回復に時間がかかります。1979年に開発された子宮内膜アブレーションは、子宮全摘に代わる低侵襲の選択肢です。
  • 子宮内膜(子宮の薄い内側の膜)を破壊または除去することで、ほとんどの場合月経が停止します。出血が残る場合でも量は大幅に減少します。
  • 回復が早く、合併症の発生率も低いため、術後は1〜2日の安静で済み、2週間以内に通常の生活に復帰できます。

方法

  • 主に以下の6つの非切開式手法が用いられます:凍結(クライオアブレーション)、高周波(ラジオ波)、加熱液体、マイクロ波エネルギー、電気外科(エレクトロサージ)など。
  • 医師は自身の経験や施設の設備に基づき、最適な手法を選択します。
  • 手術は外来で行われ、手術時間は数分、回復室での滞在は約2時間です。

リスク

  • 合併症は稀ですが、出血や感染の可能性があります。
  • 一部の手法では膣や腸への熱傷が起こることがあります。
  • 手術中に子宮を膨らませるために使用する液体が血流に取り込まれることがあり、極めてまれに子宮穿孔が起こることがあります。

誤解と正しい知識

  • 子宮内膜アブレーションは子宮内膜のみを対象とし、子宮や卵巣は残ります。切開は行いません。
  • 卵巣はホルモン産生を続けるため、手術後もホルモンバランスは変わりません。
  • したがって、子宮内膜アブレーション自体が閉経を引き起こすことはありません。

検討すべきポイント

  • 過多出血が健康上の問題や生活の質の低下を招いている場合、子宮全摘出に比べて回復が速く、侵襲が少ない子宮内膜アブレーションは有力な代替手段です。
  • 米国だけでも年間60万件以上のアブレーション手術が実施されており、実績のある安全な治療法です。

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