毒性ショック症候群(TSS)とタンポンの関係

毒性ショック症候群(TSS)は、黄色ブドウ球菌やA群連鎖球菌による細菌感染で、男女問わず発症します。タンポンとTSSの関係は広く知られていますが、実際のリスクや対策を正しく理解していますか?本稿では、歴史・現状・症状・治療法・予防策をまとめ、タンポン使用時の注意点を解説します。

歴史

1970年代後半から1980年代初頭にかけて、メーカーは「超吸収性」かつ数日間使用できるタンポンを発売しました。女性が頻繁に交換する手間を省くことを目的としたものです。しかし、これらのタンポンが市場に出た直後、黄色ブドウ球菌によるTSSの症例が急増し、死亡例も増加しました。原因は、タンポン内部で細菌が増殖しやすくなったことと、素材が膣内を刺激して細菌侵入を助長したことにあります。

医療関係者とメーカーが危険性を認識すると、超吸収性・長時間使用型のタンポンは生産中止となり、市場から撤去されました。その後、メーカーは吸収量を明示し、最低でも8時間ごとに交換することを推奨しています。結果として、タンポン関連のTSSは大幅に減少しました。

事実

現在では、TSSの約半数は月経中の女性に発症し、残りは男性・子供・閉経後の女性に見られます。1980年代と比べれば、タンポン使用によるTSSのリスクは格段に低くなっていますが、完全に排除されたわけではありません。吸収量の表示を確認し、適切な頻度で交換することが重要です。

症状

TSSは急速に症状が現れ、放置すると致命的です。主な初期症状は、体温が38.5℃以上の高熱、めまい、吐き気・嘔吐、インフルエンザ様の全身倦怠感です。さらに、足や体幹に日焼けのような赤い発疹が出て、皮がはがれやすくなります。これらの症状が疑われたら、直ちに救急医療を受ける必要があります。

治療

症状が出た時点でタンポンをすぐに取り除き、できるだけ早く医療機関を受診してください。治療は抗生物質投与と点滴による体液補給が中心です。重症例では腎不全が起こり、透析が必要になることもあります。臓器障害は急速に進行するため、早期治療が回復の鍵となります。

予防策

医師とメーカーが推奨する2つのポイントを守ることで、タンポン関連TSSのリスクを大幅に減らせます。

  • 必要最低限の吸収量のタンポンを選ぶ。出血が多い時期だけは超吸収性を使用し、普段はレギュラーやライト吸収のものに切り替える。
  • 8時間以上放置しない。睡眠中に使用する場合は、最低吸収量のタンポンを選び、必ず翌朝までに交換する。

これらの対策を徹底すれば、タンポン使用時のTSSリスクは極めて低く抑えられます。

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