胸腔内圧上昇のリスクと影響を徹底解説

胸腔内圧が大気圧を上回ると起こること

胸腔内の圧力が大気圧より高くなると、以下のような重大な影響が生じます。

1. 肺の虚脱(無気肺)

胸腔内圧が外部圧力を上回ると、肺胞が圧迫されて膨らめなくなり、肺が虚脱します。これにより肺容積が減少し、呼吸が困難になります。

2. 呼吸困難

胸腔内圧の上昇により、横隔膜や肋間筋がより大きな力を要して肺を膨らませなければならず、呼吸がしにくくなります。

3. 肺コンプライアンスの低下

圧力が高まると肺組織が硬くなり、伸縮しにくくなります。結果として肺の伸展性が低下し、さらに呼吸が重くなります。

4. 心血管系への影響

胸腔内圧が上がると心臓が圧迫され、血液を十分に送り出すことが難しくなります。その結果、心拍出量が低下し、全身への酸素供給が減少します。

5. 縦隔の変位

重度の場合、胸腔圧の不均衡により縦隔(肺の間の空間)が片側へずれ、心臓や大血管、気道に圧迫がかかります。

6. 呼吸不全(呼吸窮迫)

圧力差が極端になると、呼吸が極めて困難となり、呼吸不全に至ることがあります。直ちに医療機関での救急処置が必要です。

このような胸腔内圧の急激な上昇は、外傷、重篤な呼吸器疾患、人工呼吸器使用など特定の状況で起こります。原因の早期特定と適切な治療が合併症を防ぐ鍵となります。

高血圧 - 関連記事