スピロノラクト(スピロノラクトン)の副作用と注意点
原発性アルドステロン症は、腎臓でのナトリウムとカリウムのバランスを調節する副腎ホルモンであるアルドステロンが過剰に分泌される疾患です。血圧上昇や血中カリウム低下を招き、心筋梗塞・脳卒中・腎不全のリスクが高まります。治療にはアルドステロンの産生を抑える薬が用いられ、その一つがスピロノラクト(商品名:スピロノラクトン/アルダクトン)です。
軽度の副作用
胃腸症状として、吐き気、下痢、腹部痙攣、嘔吐が現れることがあります。これらは体が薬に慣れるにつれて軽減することが多いです。
神経・精神症状として、頭痛、めまい、協調運動障害、眠気、発熱が報告されています。
皮膚に軽い発疹や紅斑が出ることもあります。
性別特有の副作用
男性では、女性化乳房(女性胸)の形成や、勃起不全が起こることがあります。
女性では、乳房の圧痛や稀に乳腺癌のリスクが指摘されています。また、月経不順、無月経、閉経後女性での月経再開などのホルモン変動が報告されています。
過カリウム血症(ハイパーカリウム血症)
スピロノラクトはカリウム保持作用があるため、過剰投与や腎機能低下時に血中カリウムが上昇し、過カリウム血症を引き起こすことがあります。症状として不整脈、痙攣、四肢のむくみ、呼吸困難、手足や唇のしびれが現れます。
薬剤相互作用
ACE阻害薬と併用すると、過カリウム血症のリスクが増大します。
リチウムやジゴキシンと併用すると、薬物濃度が上昇し中毒症状を起こす恐れがあります。
筋弛緩薬(例:チューボキュラリン)と併用すると、四肢のしびれや重だるさが出やすくなります。
麻酔薬やバルビツ酸系鎮静剤と併用すると、血圧低下が顕著になることがあります。
その他の重篤なリスク
消化管炎症、食道出血、潰瘍などの重篤な胃腸障害が起こることがあります。
アナフィラキシー様の重篤なアレルギー反応が起こり、呼吸困難やショックに至るケースがあります。
肝機能障害や肝炎様症状も報告されています。
