多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは
多嚢胞性卵巣症候群(Polycystic Ovary Syndrome、略称PCOS)は、卵巣に嚢胞ができやすくなる女性の疾患です。正確な原因は不明ですが、ホルモンバランスの乱れが根本にあると考えられています。思春期に発症し、軽度から重度まで症状の幅があります。
症状
- にきび、体重増加、頭髪の薄毛
- 顔や体に過剰な体毛(多毛症)
- 月経不順(月経が少ない、無月経、過多出血、強い腹痛)
- 不妊症や妊娠しにくさ
原因
PCOSの原因は明確ではありませんが、ホルモンレベルの変動が直接的な要因とされています。家族性が示唆されており、母親や姉妹にPCOSの既往があるとリスクが高まりますが、遺伝的関連はまだ証明されていません。
診断
PCOSを特定する単一の検査はありません。医師は問診で月経状況を確認し、血中ホルモン濃度の測定や超音波検査で卵巣の嚢胞を確認します。また、同様の症状を示す他の疾患を除外するための検査も行います。
治療
症状に応じて以下のような治療が行われます。
- 経口避妊薬:月経周期の調整
- ホルモン調整薬:ホルモンバランスの改善
- 不妊治療薬:妊娠の促進
- 外科手術:卵巣嚢胞の除去が必要な場合
併せて、適度な運動と体重管理による健康的な生活習慣がPCOSの管理に大きく寄与します。
合併症・追加の懸念事項
PCOSは以下の疾患リスクを高めます。
- 糖尿病・前糖尿病(40歳までに50%以上の女性が罹患)
- 心血管疾患(心筋梗塞、高血圧、高コレステロール)
- 子宮内膜がん
早期に診断し、適切にコントロールすれば、これらのリスクは軽減できる可能性があります。
