GnRH(性腺刺激ホルモン)治療の概要
GnRHホルモンの役割
GnRH(性腺刺激ホルモン)は視床下部で産生される10アミノ酸からなるペプチドで、思春期の開始とともに分泌が始まり、1〜2時間ごとに波状的に放出されます。下垂体前葉を刺激し、性腺ホルモン(FSH・LH)の分泌を促すことで、性成熟や生殖機能の正常な発達に不可欠です。また、FSH・LHの産生を抑制することで、前立腺癌や乳癌の治療にも利用されます。
GnRH治療の主な用途
GnRH製剤は、以下のような目的で使用されます。
- 激しい運動や摂食障害による性腺機能低下の補充
- 性転換手術前後の性腺刺激や性器の発達促進
- 月経抑制や子宮内膜症による疼痛緩和
治療方法
GnRH欠乏症の治療は、投与形態に応じて選択できます。
- 鼻スプレー:ナファレリンを1日2回投与
- 筋肉注射:レプトロイドは1か月〜3か月に1回投与
- 皮下埋め込み型:ゴセレリンは皮下に注射し、徐放性で作用
副作用と注意点
GnRH治療は、更年期に似た症状を引き起こすことがあります。主な副作用は以下の通りです。
- ほてり、頭痛、骨粗鬆症
- 気分の変動、膣の乾燥、性欲低下
- エストロゲン低下に伴うその他の症状
副作用が重篤化する場合は、医師と相談のうえ投与量や投与方法の調整が必要です。
