エストロゲンホルモン療法の概要と注意点
目的
エストロゲンホルモン療法は、閉経に伴い減少したエストロゲンとプロゲステロンを補充し、ホットフラッシュや膣の乾燥、気分の変動、尿トラブルなどの更年期症状を緩和することを目的とします。
効果・メリット
エストロゲン補充により、骨密度の低下を抑え、骨折リスクを大幅に減少させます。米国医学誌に掲載された研究では、椎体変形のリスクが90%、股関節骨折が約50%低減すると報告されています。また、長期使用は大腸がんによる死亡リスクの低下にもつながる可能性があります。
種類
エストロゲン療法には、経口錠剤、経皮パッチ、膣用錠剤・クリーム、膣リングなど複数の製剤があります。医師は患者の症状や生活スタイルに合わせて最適な形態を選択します。パッチは常時装着し、週ごとに交換します。
リスク
エストロゲン単独の長期使用は、乳がんや子宮がんのリスクをわずかに上昇させます。そのため、エストロゲンと併せてプロゲステロンを投与し子宮がんリスクを低減させることが一般的です。また、心血管疾患、血栓、脳卒中のリスクも増加する可能性があり、使用期間は7年未満に抑えることが推奨されます。
副作用
主な副作用として、乳房の圧痛、頭痛、吐き気、むくみ、気分変動、腹部膨満感があります。初期数か月は不正出血が見られることがありますが、多くは一時的です。症状が持続する場合は医師に相談し、用量調整が必要です。
