IV液療法のモニタリング方法

患者はさまざまな疾患治療の一環として、主に入院中に静脈内輸液(IV液療法)を受けます。IV液療法は体液量の補充や、特定の医療的ニーズに対応するために行われます。

必要なもの

  • 聴診器
  • 血球計測装置
  • 血液ガス分析装置
  • 血液化学分析装置
  • 屈折計
  • 中心静脈カテーテルとマノメータ

手順

  1. ステップ 1: 必要な液体量の算定

    患者の適切な水分補給に必要な液体量は、以下の合計で求めます。

    • 緊急蘇生のための液体
    • 脱水回復に必要な液体
    • 維持量(体重・体表面積に基づく)
    • 継続的な喪失量(尿、便、嘔吐、排膿など)

    体重や体表面積に基づく計算式は『The Merck Manuals』等のリファレンスに掲載されています。経口摂取した液体はIV液の必要量から差し引きます。

    実際に投与したIV液の量と種類を記録し、算定した必要量と比較します。嘔吐や下痢が始まった場合は、必要量を再評価し調整します。

  2. ステップ 2: バイタルサインと身体所見による水分バランスの評価

    脱水や過水和を防ぐため、以下の所見を定期的に確認します。

    • 体重の変化
    • 口腔粘膜の湿り具合
    • 皮膚弾性(つまんだときの戻り具合)
    • 心拍数・呼吸数
    • 聴診器で確認する肺音
    • 眼瞼や皮下の浮腫の有無

    脱水時は心拍数増加、体重減少、粘膜乾燥、皮膚弾性低下が見られます。過水和時は組織浮腫、呼吸数増加、異常肺音(ラ音や濁音)が現れます。

    これらの指標に基づき、IV液の投与速度や総量を増減させます。

  3. ステップ 3: 血液検査と中心静脈圧(CVP)の測定(集中治療患者)

    重症患者では、以下の血液検査で水分状態を客観的に評価します。

    • 血中尿素窒素(BUN)
    • 尿比重
    • ヘマトクリット(赤血球濃度)

    脱水時はこれらの数値が上昇します。

    中心静脈圧は、心臓近くの静脈に留置したカテーテルとマノメータで測定します。過水和ではCVPが上昇し、脱水では低下します。CVPの変化も投与量調整の指標とします。

  4. ステップ 4: 病態別の特定ニーズのモニタリング

    疾患ごとに必要な電解質や栄養素が異なります。例えば膵炎患者ではカルシウムやカリウムの補充が必要になることがあります。

    血液検査結果に基づき、IV液に電解質や薬剤を追加し、個別の治療目標を達成します。

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