爪真菌の種類と治療法

爪白癬(爪真菌症)とは

皮膚、毛髪、爪に生息する皮膚糸状菌が引き起こす感染症で、一般に「白癬」と呼ばれます。免疫力が低下していない限り深刻な症状になることは少ないですが、爪に侵入すると「爪白癬(爪糸状菌症、onychomycosis)」となります。

爪白癬の原因

爪白癬は、皮膚糸状菌が爪の表面や爪床の下に侵入し増殖することで発症します。特に足の指は蒸れやすく、空気に触れにくい環境になるため、足の爪に起こりやすいです。まれに手指の爪が感染することもあります。

主な症状

  • 爪が茶色や黒色に変色し、形が歪む。
  • 爪が厚くなり、白っぽい粉状の堆積物が見られる。
  • 感染は足の同じ足の複数の爪に広がることがありますが、必ずしも全ての爪が同時に感染するわけではありません。

爪を侵す真菌の種類

最も頻繁に爪白癬を起こすのは Trichophyton 属の皮膚糸状菌です。これらは角タンパク質(ケラチン)を分解する酵素を持ち、爪や皮膚、毛髪といった角化組織に侵入します。菌体は白色の糸状で、感染部位で胞子を産生します。

局所治療のポイント

感染初期であれば、ティーツリーオイルや酢などの自然療法が有効になることがあります。しかし、真菌が爪の深部にまで侵入すると、これらの外用薬だけでは届きにくく、効果が限定的です。市販の足白癬用外用薬を爪に塗布する方法もありますが、同様に真菌が爪の下に潜んでいると効果が得られにくいです。

内服薬による治療

爪白癬の根本的な治療には、経口抗真菌薬が最も効果的です。代表的な薬剤は以下の通りです。

  • グリセオフルビン
  • イトラコナゾール
  • フルコナゾール
  • テルビナフィン

これらは血流に乗って爪の内部まで到達し、真菌を直接攻撃します。治療期間は爪の成長速度により数週間から最大で1年ほどかかります。治療を途中で中断すると再発しやすく、肝臓や心臓に疾患がある人には使用が制限されます。

保険適用外となるケースが多く、従来は1コースあたり5万円~10万円程度の費用がかかっていましたが、ジェネリック医薬品の普及により価格は徐々に下がっています。

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