腸チフスの症状と見分け方

「もう腸チフスにかかる人はいない」…という誤解がありますが、実際には毎年約2000万人が感染しています。主に開発途上国に住む人々が罹患し、抗生物質の普及により死亡率は1%未満に低下していますが、特に子どもや高齢者、栄養不良の人は注意が必要です。旅行時の予防策を講じるとともに、症状を早期に把握することが重要です。以下に腸チフスの主な症状と対処法をまとめました。

1. 高熱が続く

摂氏39〜40度(華氏103〜104度)程度の高熱が下がらず、2週間ほど続くことがあります。潜伏期間は1〜2週間なので、旅行から帰国後に発熱した場合は腸チフスの可能性を考慮してください。

2. 激しい腹痛と下痢

腸管に感染した後、血流を通じて肝臓・脾臓へ広がります。その結果、腹部の膨満感や激しい腹痛、さらには水様性下痢が見られます。

3. 頭痛・倦怠感、意識障害

頭痛や全身倦怠感がしばしば現れ、重症例では意識が朦朧としたり、無反応になることがあります。脳炎(脳組織の炎症)を合併することもあります。

4. 食欲不振・脱力・脱水

食欲が著しく低下し、混乱や全身の脱力感が出ます。激しい下痢により体液が失われ、点滴による静脈内補液が必要になることがあります。

5. 発疹や胸部のうっ血

淡いピンク色の平坦な斑点状の発疹が現れることがあります。また、胸部のうっ血感や全身の筋肉痛も一般的です。

6. 再発の可能性

症状が一度改善しても、1〜2週間後に再び発熱や腹痛が現れることがあります。特に抗生物質治療後の再燃は比較的多く見られます。

上記の症状がみられたら速やかに医療機関を受診し、血液培養や適切な抗生物質治療を受けましょう。

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