吸虫感染とは?
吸虫感染(トレマトディア症)とは
吸虫感染は、扁形動物門・吸虫綱(Trematoda)に属するフラットワーム(吸虫)によって引き起こされる寄生虫疾患の総称です。人や動物の肝臓、胆道、肺、腸などさまざまな臓器に寄生し、症状や健康障害をもたらします。
感染経路
人が吸虫に感染する主な経路は、汚染された水や土壌との直接接触、あるいは吸虫の幼虫が宿主となっている生の魚介類(魚、貝類など)やその他の水生動物を生食・加熱不足で摂取することです。感染する吸虫の種によって臓器や症状が異なります。
主な吸虫感染症
1. 肝吸虫(Clonorchis sinensis)感染 – 銅鑼菌症
中国肝吸虫とも呼ばれ、主に東アジア・東南アジアで見られます。肝臓や胆管に寄生し、腹痛、下痢、吐き気、倦怠感、肝障害などを引き起こします。
2. 東南アジア肝吸虫(Opisthorchis viverrini)感染 – オピストロシス症
東南アジアで広く分布し、症状は銅鑼菌症と類似し、肝臓や胆管に障害を与えます。
3. 肝吸虫(Fasciola hepatica)感染 – 肝吸虫症
世界各地に分布する一般的な肝吸虫です。肝臓・胆管に寄生し、腹痛、発熱、吐き気、嘔吐、倦怠感などの症状が現れます。
4. 肺吸虫(Paragonimus westermani)感染 – 肺吸虫症
アジアや南米で見られ、肺に寄生します。慢性咳、胸痛、呼吸困難、血痰などが主な症状です。
5. 血吸虫(Schistosoma spp.)感染 – 鈍血吸虫症
熱帯・亜熱帯地域で広がる血吸虫です。貧血、発熱、腹痛、血性下痢などを起こし、寄生部位に応じて重篤な臓器障害を生じることがあります。
診断
主に糞便や組織サンプルを顕微鏡で観察し、吸虫の卵や幼虫を検出します。血清検査で感染に対する抗体を測定することもあります。
治療と予防
抗寄生虫薬による治療が基本です。予防策としては、汚染水との接触を避けること、安全な食品取扱いと十分な加熱調理、感染リスクの高い地域への渡航時に予防薬を服用することが推奨されます。
