小腸腸炎(小腸炎)とは

小腸腸炎とは

小腸腸炎は、胃と大腸をつなぐ小腸の粘膜が炎症を起こす状態です。小腸は十二指腸・空腸・回腸の3つの部位から構成され、栄養吸収や水分調整、消化に重要な役割を担っています。炎症が起こると、これらの機能が障害され、腹痛、下痢、膨満感、体重減少、栄養吸収不良などの症状が現れます。

主な原因

感染症:細菌(カンピロバクター、シゲラ、大腸菌、サルモネラなど)やウイルス(ノロウイルス、ロタウイルス)・寄生虫による感染が小腸を炎症させます。

セリアック病:小麦・大麦・ライ麦に含まれるグルテンに対して免疫が過剰に反応し、小腸粘膜が炎症・損傷します。

クローン病:消化管全体に炎症が広がる慢性疾患で、小腸にも病変ができ、腹痛や下痢を引き起こします。

NSAID(非ステロイド性抗炎症薬):イブプロフェンやナプロキセンなどを長期使用すると、小腸粘膜が刺激され炎症が起こります。

放射線治療:腹部や骨盤のがんに対する放射線は小腸を損傷し、腸炎を引き起こすことがあります。

アレルギー反応:特定の食品や物質に対するアレルギーが腸炎を誘発することがあります。

その他:遺伝的要因、免疫系疾患、特定の薬剤、消化管の構造異常なども原因となります。

診断方法

血液検査、便検査、内視鏡検査(上部消化管内視鏡)や組織検査(生検)などを組み合わせて、炎症の有無や原因疾患を特定します。

治療のポイント

治療は原因に応じて選択します。感染症なら抗菌薬や抗ウイルス薬、セリアック病はグルテン除去食、クローン病は免疫抑制剤や生物学的製剤、NSAIDによるものは薬剤の中止や代替薬、放射線腸炎は対症療法が中心です。また、栄養管理や水分補給、症状緩和のための薬剤(整腸薬、鎮痛薬)も併用します。

早期に適切な診断と治療を受けることで、合併症の予防や生活の質の改善が期待できます。

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