IBS(過敏性腸症候群)の食事療法と実践的なポイント
過敏性腸症候群(IBS)は、腹部の痙攣や便秘、下痢などの症状を引き起こす一般的な消化器疾患です。女性や家族に同じ症状がある人は発症しやすいとされています。原因ははっきりしていませんが、特定の食べ物が症状を悪化させることが多く、食事の見直しは治療の重要な柱となります。
食事で注意すべきポイント
- 症状のきっかけを探す:数週間にわたり食事日誌をつけ、摂取した食べ物と症状の関係を記録します。パターンが見えてきたら、該当する食材を除去または摂取回数を減らします。アレルギー検査では判定できない食物不耐症が多い点に注意しましょう。
- 脂肪の摂取を控える:油っこい食事や高脂肪の食品は腸に負担をかけやすいです。肉はグリルやオーブンで調理し、調理中に余分な脂を落とす、皮は取り除くなどの工夫をしましょう。
- 乳糖の取り扱い:数週間乳製品を抜いて様子を見ます。症状が改善すれば乳糖不耐症の可能性があります。脂肪分を除いた乳製品に切り替えて様子を見る方法もあります。乳糖不耐症の場合は、牛乳・チーズ・バター・サワークリーム・カッテージチーズ・アイスクリームなどの乳製品は控えましょう。
- 糖質の選択:はちみつや果物に含まれるフルクトース、玉ねぎや小麦、インゲンに含まれるフルタンは避けます。砂糖代替として使用されるソルビトール(ガムやシュガーフリーキャンディ)もガスや腹部不快感の原因になることがあります。
- 食物繊維の取り入れ方:水溶性食物繊維は症状緩和に役立ちますが、急に大量に摂らず徐々に増やすことがポイントです。ジャガイモ、エンドウ豆、オート麦、大麦などが良い供給源です。
- ガスを発生させやすい食品の制限:玉ねぎ、豆類、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、バナナ、芽キャベツ、胚芽、小松菜、プラム、レーズンなどは膨満感や腸刺激を引き起こしやすいので、摂取量を控えましょう。
- 食事の回数と量:一度に大量に食べるのではなく、少量を頻回に摂るよう心がけます。高繊維食を継続するために十分な水分を取り、カフェインやアルコールは控えめにしましょう。
自分に合った食事パターンを見つけることで、IBSの症状を大幅に軽減できる可能性があります。食事だけで改善しない場合は、医師や管理栄養士と相談しながら総合的な治療を検討してください。
