髄質スポンジ腎(MSK)の治療法
急性尿路感染症の対処
MSK の嚢胞が尿の流れを妨げると、細菌が腎臓内に滞留しやすくなります。急性の尿路感染症(UTI)になった場合、医師は尿培養の結果に基づき適切な抗生物質を処方します。抗生剤の種類・用量・投与期間は、検出された菌種と感受性に応じて決定されます。
慢性尿路感染症の管理
嚢胞が常に尿路を閉塞すると、抗生剤で一時的に症状が改善してもすぐに再感染することがあります。このような慢性 UTI では、低用量の抗生剤を長期にわたって継続投与し、細菌の増殖を抑えることが一般的です。
結石の除去
腎臓や尿管に結石ができて自然排出できない場合、以下の方法で除去します。
- 体外衝撃波結石破砕術(ESWL): 衝撃波で結石を細かく砕き、尿とともに排出させます。
- 経皮的腎結石除去術(PCNL): 背部に小さな切開を入れ、腎鏡で結石を直接摘出します。
- 尿管鏡下結石除去術: 膀胱から尿管鏡を挿入し、結石を砕くか取り除きます。
- 副甲状腺機能亢進が原因の場合は、副甲状腺手術で異常腺を除去し、血中カルシウム濃度を正常化します。
結石の予防
結石が頻繁にできる人は、以下の生活習慣改善と薬物療法で予防します。
- 1日あたり最低 2 リットル(約 14 杯)の水分を摂取し、尿を薄める。
- 塩分と動物性たんぱく質の摂取を控える。
- クエン酸塩が豊富な柑橘類(オレンジ、レモネード等)を取り入れ、尿中のクエン酸濃度を上げる。
- シュウ酸結石が疑われる場合は、シュウ酸を多く含む食品(ほうれん草、ナッツ等)を制限する。
- 結石の成分に応じて、チアゾリドンやアルファ遮断薬などの薬剤を使用する。
定期的な検査
症状が出ていなくても、定期的な腎臓の評価が推奨されます。
- 腹部X線やCTで構造異常や嚢胞の増大を確認。
- 尿検査でミネラル濃度や感染の有無をチェックし、異常があれば早期に対処。
注意点
MSK は多くの場合無症状ですが、尿路や腎臓に異常を感じたら速やかに医師の診察を受けてください。嚢胞による長時間の尿閉塞は、腎機能低下や命に関わる合併症を引き起こす可能性があります。定期検診と早期治療で重篤な合併症を防ぎましょう。
