ライム病は脳炎を引き起こすことがありますか?
ライム病は、ダニが保有する細菌 Borrelia burgdorferi に刺されることで人に感染する細菌性疾患です。Borrelia burgdorferi はらせん菌(スピロヘータ)であり、これが唯一の感染原因です。感染したダニは一般的に非常に小さく、見落としやすいです。ライム病自体が脳炎(脳の炎症)を引き起こすことがありますが、極めて稀な合併症です。
脳炎の種類
脳炎は主にウイルス感染によって起こりますが、寄生虫、真菌、細菌によるケースもあります。脳組織の腫れや炎症が特徴で、脊髄の炎症(脊髄炎)を伴うこともあります。ウイルス性の感染が体内で起こり、血流を介して脳に移行することが多いです。
脳炎の初期症状
ライム病が原因で脳炎が発症した場合、主な症状は以下の通りです。
- 発熱
- 食欲不振
- 倦怠感
- 頭痛
- 吐き気
ただし、ライム病に罹っても必ずしも脳炎になるわけではなく、非常に稀な合併症です。
脳炎の治療法
脳炎の重症度や発症からの経過に応じて治療法が変わります。感染初期(2週間以内)であれば、医師は以下のような対処を行うことがあります。
- 頭痛緩和のための鎮痛剤
- 症状に合わせた特別食
- 抗ウイルス薬(例:アシクロビル)を点滴または注射で投与
重症例やウイルス性でない場合は、原因菌に合わせた抗生物質が使用されます。
ダニに刺されること
感染性のダニに刺された場合、皮膚に赤く円形の発疹(遊走性紅斑)が現れることがあります。中心部に小さな刺痕が見られ、発疹が広がると注意が必要です。ダニが付着しているのを確認したり、異常な赤い円形の斑点がある場合は、速やかに医師の診察を受けましょう。
ライム病の治療
米国国立衛生研究所(NIH)の資金提供による研究では、ライム病の初期段階では経口抗生物質(例:ドキシサイクリン、アムホテリシン)が有効であることが確認されています。症状が進行した後期段階では、医療機関での点滴抗生物質治療が必要になることがあります。
ダニの季節
ダニは春から夏にかけて活動が活発になり、餌を求めて繁殖します。1年で数百匹もの子ダニを産むことがあり、幼虫は約1ミリメートルの大きさで、肉眼ではクモのように見えることがあります。生まれた直後は最初に血液を得られる宿主に付着しようとします。
脳炎を発見した人物
脳炎は1916年に病理学者・微生物学者・自然主義者であるジョン・バートン・クレランド卿(Sir John Burton Cleland, 1878‑1971)によって初めて報告されました。クレランド卿はウイルスや感染症に関する多数の医学的発見を残しています。
