肝臓裂傷の原因と治療法
肝臓裂傷の種類
肝臓の裂傷は主に鈍的外傷と貫通外傷の二つに分けられます。
- 鈍的外傷は、肝臓を覆う肋骨(7〜9本目)が骨折したときに起こります。自動車事故などで最も多く見られる原因です。
- 貫通外傷は、ナイフや銃弾などが体内に入り、直接肝臓を切断するケースです。
裂傷は重症度に応じてⅠ〜Ⅵの6段階で評価され、数字が大きいほど重症です。
手術が必要かどうか
肝臓が裂けると出血が起こり、腹部の疼痛や圧痛、右肩への放散痛、ショック症状が見られることがあります。
かつてはすべての裂傷に手術が行われていましたが、研究により約86%が手術前に自然止血していることが判明しました。そのため、現在はCTスキャンで出血の有無を確認し、必要に応じて手術を選択します。CTは非侵襲的で、止血状態を迅速に評価できます。
裂傷の一般的な治療法
・大きな裂傷:腹腔開腹術(ラパロトミー)で止血・修復が必要です。
・小さな裂傷:経過観察で自然治癒を待ちます。治療の流れは次のとおりです。
- 出血が止まっているかをCTで確認。
- 血液検査でヘモグロビンとヘマトクリットを測定。外傷直後に低下した数値は徐々に回復します。
- 入院中は2日間のベッドレストを実施。6〜12時間ごとに血液検査を繰り返し、数値の逆転がないか確認します。
- 退院後は激しい身体活動を最大3か月間制限し、肝臓が完全に回復するのを待ちます。
