症状が出る子宮筋腫とは
症状
子宮筋腫のうち約10〜20%の女性が何らかの症状を訴えます。症状は筋腫の大きさや子宮内の位置によって異なりますが、主なものは以下の通りです。
- 月経時の出血が異常に多くなる
- 骨盤・背中・脚の痛み
- 頻尿や排尿困難
- 性交時の痛み
- 腹部の圧迫感、膨満感、便秘などの消化器症状
統計・リスク
子宮筋腫は35歳以上の女性に非常に多く見られ、同年代の女性の最大40%が筋腫を有していると報告されています。その多くは無症状です。子宮筋腫は閉経前女性の子宮全摘出手術(子宮摘出術)の主因で、全手術の約3割を占めます。エストロゲンが多く分泌される妊娠中や、エストロゲン補充療法を受けている閉経後女性では筋腫が拡大しやすく、症状が出やすくなります。
診断
症状が疑われる場合は婦人科での受診が第一です。診断の流れは以下の通りです。
- 経腟超音波検査で子宮内の腫瘍を確認
- 必要に応じてMRI検査を実施し、筋腫の正確な位置・大きさ・数を把握
- 画像結果を基に、症状の程度や妊娠希望の有無に応じた治療方針を決定
手術療法
症状が重い場合や子宮摘出が必要と判断された場合の主な手術法は以下です。
- 子宮全摘出術(子宮摘出):子宮全体を除去。妊娠は不可能になるため、最終的な選択肢として位置付けられます。
- 筋腫摘出術(筋腫除去術):筋腫のみを切除し、子宮は残す。将来的に妊娠が可能ですが、再発リスクがあります。
- 子宮動脈塞栓術(UAE):筋腫へ血流を遮断し、縮小させる低侵襲治療。手術に比べ回復は早いですが、稀に他臓器への影響が出ることがあります。
薬物療法
手術以外の選択肢として、症状緩和や筋腫のサイズ縮小を目的とした薬物があります。
- GnRHアゴニスト:エストロゲン分泌を抑制し、一時的に筋腫を縮小させますが、長期使用は副作用が懸念されます。
- アンドロゲン系薬剤:痛みや出血を軽減しますが、体重増加や多毛などの副作用があります。
- 経口避妊薬:月経周期の調整や出血量の減少に有効ですが、筋腫自体のサイズには直接影響しません。
薬物療法は症状の緩和が主目的であり、根本的に筋腫を除去するわけではありません。医師と相談し、適切な治療計画を立てることが重要です。
