痔核超音波治療
痔核(じかく)は、肛門や直腸下部の静脈が腫れたり炎症を起こした状態です。内痔核(肛門内部)と外痔核(肛門外部)の2種類があり、米国では年間約1000万人が不快感で診療を受け、人生のほぼ90%が一度は経験すると言われています。主に50歳以上で多く見られますが、妊娠中や慢性的な便秘・下痢の方でも発症しやすく、症状としては痛み、出血、分泌、かゆみが挙げられます。
FDA承認
痔核超音波治療(ドップラーベースの痔核動脈結紮)は、2006年8月に米国食品医薬品局(FDA)により外科的治療法として承認されました。欧州で広く用いられた後、日本の外科医・森永克(K. Morinaga)博士が1995年に開発した技術です。
低侵襲・比較的無痛
超音波血流検出器を用いて痔核へ血液を供給する直腸動脈を特定し、結紮(結び止め)します。鎮静と局所麻酔を行った上でプロクトスコープを肛門に挿入し、超音波の音色で血流を確認しながら結紮するため、手術時間は短く、痛みも最小限です。特に出血性痔核に対しては、血流が即座に止まるため最適な治療法とされています。
迅速な回復
手術は約20分で完了し、入院は不要です。前処置としては浣腸だけで済み、当日中に仕事へ復帰できる患者も多く見られます。
安全性と有効性
従来の痔核切除術(痔核摘出)やゴム結紮に比べ、術中・術後の不快感や疼痛が著しく軽減されます。臨床試験でも高い効果が確認されており、合併症リスクも低いことが報告されています。
米国での利用状況
フロリダ州のフロリダ・ホスピタル消化器健康センターで初めて導入されました。保険適用については、FDA承認の治療法が多数あるため、実施前に加入している保険会社へ確認することが推奨されます。
