臨床幹細胞研究に参加するためのボランティアガイド
はじめに
オバマ大統領がブッシュ政権の胚性幹細胞研究に対する連邦資金制限を解除したことで、世界中の患者が臨床レベルの幹細胞研究に参加できるか関心を寄せています。しかし、胚性幹細胞を用いた臨床研究はまだ初期段階です。現在は動物実験で安全性と有効性を確認している段階で、NIH(米国国立衛生研究所)が倫理的ガイドラインを策定中です(策定は夏頃まで見込まれています)。ガイドラインが完成すれば、NIHは研究提案を審査し、助成金を交付します。したがって、胚性幹細胞研究が臨床で実用化されるまでには時間がかかります。
一方、成人(非胚性)幹細胞を利用した臨床試験はすでに多数実施されています。血液疾患(白血病など)に関する研究は何十年も続いており、さまざまな疾患で成人幹細胞の応用が進んでいます。以下では、成人幹細胞臨床試験にボランティアとして参加するための具体的な手順と注意点をご紹介します。
必要なもの
- インターネット環境
- 情報収集に費やす時間
- 根気と判断力
参加までのステップ
幹細胞の基礎知識を学ぶ
胚性幹細胞、成人幹細胞、iPS細胞(誘導多能性幹細胞)の違いを理解しましょう。米国国立衛生研究所(NIH)の公式サイトは信頼できる情報源です。NIH Webページをご参照ください。
FDA承認済みの臨床試験を理解する
米国食品医薬品局(FDA)が認可した臨床試験のみを対象にします。FDAの監視を受けていない海外の高額な「幹細胞治療」は、科学的根拠が乏しく詐欺の可能性が高いです。FDA Webページで臨床研究の流れを確認しましょう。
詐欺に注意する
海外クリニックが提供する未承認治療の危険性を学びましょう。国際幹細胞研究学会(ISSCR)の無料ハンドブック(PDF)には、治療提供者に質問すべき項目が詳しく掲載されています。ISSCR Webサイトから入手できます。
FDAデータベースで臨床試験を検索する
ClinicalTrials.gov で「stem cell AND 心臓発作」や「stem cell AND パーキンソン病」などのキーワードで検索できます。検索結果から募集中の試験を見つけ、詳細情報を確認しましょう。ClinicalTrials.gov
応募条件を確認し、連絡を取る
各試験の適格基準(Eligibility)を読み、条件を満たすか確認します。連絡先が掲載されていれば、電話またはメールで追加情報を問い合わせましょう。
主治医に相談する
参加前に必ず担当医に相談してください。既往歴や現在の健康状態が試験参加に支障をきたす場合があります。研究者は安全性確保のため、詳細な医療情報を必要とします。
まとめ
胚性幹細胞の臨床応用はまだ先ですが、成人幹細胞を使った試験は多数進行中です。正しい情報を基に、信頼できるFDA承認試験を見つけ、医師と相談しながら安全にボランティア参加を検討しましょう。
