脳性麻痺がもたらす影響と対策

米国脳性麻痺協会によると、米国で約764,000人が脳性麻痺と診断されています。筋肉の制御や緊張に問題があり、日常生活が困難になることがありますが、影響の程度はタイプや重症度によって大きく異なります。

痙性脳性麻痺

米国脳性麻痺協会によれば、脳性麻痺患者の約70〜80%が痙性脳性麻痺です。このタイプでは筋肉が硬直し、動きがぎこちなくなるため、歩行が困難になります。主なサブタイプは以下の通りです。

  • 二分痙性(スパスティック・ジプレジア):脚と股関節の筋肉が硬くなり、足が膝で交差(はさみ足)することがあります。
  • 半側性痙性(スパスティック・ヘミプレジア):体の片側だけに症状が現れ、影響を受けた側の腕や脚の発達が遅れ、筋肉が硬くなります。
  • 四肢痙性(スパスティック・クアドリプレジア):体の両側が同程度に影響を受け、最も重症なタイプです。歩行や会話が特に困難で、知的障害やてんかんを伴うこともあります。

無力性・ジスキネジック脳性麻痺

全身に影響し、筋緊張が過度に緩むか、逆に過緊張になるタイプです。歩行や座位が困難になることがあります。また、動作制御が難しくなるため、発話が不明瞭になることもあります。舌や顔面の筋緊張異常により、よだれや歪んだ表情が見られることがあります。身体的な障害は重い場合が多いですが、知能は通常影響を受けません。

小脳性脳性麻痺

微細運動技能、協調性、深さ・バランス感覚が障害されます。ペンで文字を書く、靴ひもを結ぶなどの精密な作業が困難です。歩行は幅広い歩幅となり、足元が不安定になります。また、意図的振戦(対象に向かう動作中に手が震える)が起こることがあります。

その他のタイプ

複数のタイプが混在する混合型もあり、二つ以上の症状が同時に現れます。低緊張性脳性麻痺(ハイポトニック)は筋緊張が低く、赤ちゃんが頭を支えるのが難しいことがあります。腕神経叢麻痺(エルブ麻痺)は肩の神経叢が損傷し、腕の筋肉制御と感覚が失われます。

脳性麻痺への対処法

さまざまなリハビリテーションや支援装置を組み合わせることで、患者は充実した生活を送ることが可能です。主な支援策は以下の通りです。

  • 脚ブレースや装具は、筋肉の不随意収縮を防ぎ、関節の可動域を改善し、歩行を助けます。
  • 痙攣やてんかんがある場合は、薬物療法で症状を抑制します。
  • 理学療法は筋肉の短縮を防ぎ、バランス・筋力・協調性を向上させます。
  • 重度の筋短縮には、筋肉伸長手術が有効です。骨の脱臼や変形、関節への負荷が原因の場合も、整形外科手術が推奨されます(米国整形外科医会)。

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