急性腎盂腎炎(腎臓感染症)の治療法
概要
急性腎盂腎炎は上部尿路の感染症です。症状の重症度に応じて、入院して静脈抗生物質治療を行う場合と、外来で経口抗生物質のみで治療できる場合があります。本稿では、主な治療方針と実際の手順を解説します。
必要なもの
- 医師の診察
- 入院施設(必要に応じて)
- 抗生物質
- 十分な水分補給
治療手順
- 経験的抗生物質投与:培養結果を待たずに、まず抗生物質を開始します。入院患者には、静脈投与のアミノグリコシド(例:ゲンタマイシン)やフルオロキノロン系薬剤(例:レボフロキサシン)がよく用いられます。外来患者には、シプロフロキサシン 500 mg を1日2回、またはレボフロキサシン 250–500 mg を1日1回の経口投与が第一選択です。妊娠中・授乳中の女性にはこれらは使用しません。エンテロコッカスが疑われない場合は、セフトリアキソン 1 g を静脈投与することもあります。エンテロコッカスが原因と考えられる場合は、アンピシリン 1–2 g を6時間ごとに静脈投与し、併せてゲンタマイシン 1 mg/kg を8時間ごとに投与します。
- 検査の実施:尿検査、血算、腎機能検査、血液培養を行い、尿培養の感受性結果に基づき抗生物質を見直します。
- 十分な水分補給:脱水を防ぐために適切な水分を確保します。嘔吐がある場合は、点滴による静脈補液が必要です。
- 解熱・鎮痛:発熱や疼痛には、アセトアミノフェン(例:タイレノール)を使用します。
- 合併症がある場合の対応:複雑性腎盂腎炎は早期に集中的に管理し、必要に応じて外科的処置や長期抗生物質治療を検討します。
