新しい多発性硬化症(MS)治療法

多発性硬化症(MS)は、米国で約40万人が罹患している神経疾患です。女性に多く、20〜50歳で診断されることが一般的です。原因や根本的な治癒法は不明ですが、症状の緩和や進行抑制を目的としたさまざまな治療薬が利用できます。

Extavia(エクスタビア)

米国で承認された最新のMS治療薬で、インターフェロン製剤です。新たに診断された患者や最近再発した患者に使用されます。注射剤で、主な副作用は倦怠感、頭痛、全身の痛み、注射部位の反応です。

Rebif(レビフ)

こちらもインターフェロン系の注射薬で、週3回投与します。再発が頻繁に起こる患者に適しています。副作用はExtaviaと類似し、うつ病や肝機能障害がある患者には注意が必要です。

Tysabri(タイサブリ)

以前はアンテグレンとして知られた疾患修飾薬です。再発・寛解型のMS患者に、他の治療が効果を示さない場合に使用されます。4週間ごとに静脈内投与し、頭痛、全身の痛み、下痢が主な副作用です。稀に脳症を引き起こすことがあるため、厳重なモニタリングが必要です。

Novantrone(ノバントロン)

抗腫瘍薬として開発されましたが、MSの進行型患者に対してもFDAが承認しています。神経系を攻撃する免疫細胞の活性を抑制します。3か月ごとに静脈内投与し、月経不順、脱毛、嘔吐、排尿障害などが報告されています。

Copaxone(コパクソン)

再発回数を減少させるための注射薬で、毎日投与します。鼻汁、注射部位反応、体重増加、振戦が主な副作用です。2009年にFDAは、初回急性増悪を起こした患者への使用を承認しました。注射部位は週ごとにローテーションすることが推奨されます。

治療選択時の留意点

MS治療薬は単剤・併用ともに多数存在し、作用機序はさまざまです。特に女性は妊娠可能年齢での診断が多いため、妊娠計画は治療開始前に必ず医師と相談してください。妊娠が疑われる場合は速やかに担当医へ報告し、胎児に有害な薬剤の使用を避ける必要があります。また、新薬投与開始後に痛みや筋力低下が増えることがありますが、これは薬剤の副作用である可能性が高く、症状の変化はすべて医師に伝えることが重要です。

多発性硬化症 - 関連記事