多発性硬化症(MS)の皮膚症状
多発性硬化症(MS)は自己免疫性疾患で、さまざまな不快で時には生活を妨げる症状が現れます。その中には、病気の進行に伴う神経障害が原因で皮膚に現れる症状もあります。以下は、MS患者が経験し得る主な皮膚症状です。
しびれ(感覚麻痺)
皮膚のしびれはMSの初期症状として現れることがあり、腕、脚、顔、体のその他の部位に及ぶことがあります。症状の程度は人により大きく異なり、軽度のものから、日常生活(歩行、服を着る、文字を書く、物を握るなど)が困難になるほどの重度までさまざまです。
チクチク感(刺すような感覚)
MS患者は、皮膚に間欠的なチクチク感を感じることがあります。これは、四肢が「しびれた」状態から動かしたときに起きる感覚に似ていますが、通常は動かすと消えるものが、MSの場合は警告なしに再発したり、持続したりします。
痛み
皮膚表面に焼けるような痛み、鈍い痛み、または針で刺すような痛みを感じることがあります。これらの痛みは局所的であったり、広範囲に及んだりします。
かゆみ
突然の激しいかゆみが数秒から数分続くことがあります。顔や体のどこでも起こり得ますが、かゆみを抑えるために掻いても症状は改善しません。
皮膚症状の治療
経口ステロイド薬(コルチコステロイド)は、炎症を抑え、神経の炎症に起因する皮膚症状を軽減する目的で処方されることがあります。
MSに伴うかゆみは、アレルギー性かゆみの際に使用する外用ステロイド薬では効果がありません。その代わり、テグレトール(カルバマゼピン)、ジラント(フェニトイン)、ニューロチン(ガバペンチン)、エラビル(アミトリプチリン)、アタラックス(ヒドロキシジン)などの薬剤がかゆみの抑制に有効とされています。
