脚と足

下肢の神経が損傷すると、歩行が困難になり、脚や足が重く、疲れやすく、しびれやチクチク感を感じます。しびれは足の傷や潰瘍の痛みを感じにくくし、感染が進行して壊死や切断につながる恐れがあります。神経障害のある方は毎日足をチェックし、裸足を避け、砂利などの異物が入らない靴を履くことが重要です。

消化管

消化管の神経が障害されると、便秘や下痢、吐き気、嘔吐、全身の不快感が現れます。食べ物の通過が遅くなる(胃排出障害)と、血糖値が不安定になり、食物が硬い塊となって小腸を閉塞するリスクもあります。

泌尿器系

膀胱の神経が損傷すると、膀胱が完全に排尿できず残尿が残ります。残尿は細菌増殖を招き、腎盂腎炎へと進行することがあります。また、膀胱の満杯感が感じられず頻繁にトイレに行かない、あるいは排尿制御ができず失禁することもあります。

心臓・循環系

神経障害が循環系に及ぶと、心拍数や血圧の調節がうまくいかず、運動後も脈が高止まりしたり、姿勢変換時に血圧が急降下してめまいや失神を起こすことがあります。立ち上がる際はゆっくりと姿勢を変えることで、血圧低下を防げます。

神経障害の治療と管理

神経障害自体を根治する治療法はありませんが、疼痛緩和や機能回復を目的とした薬物療法やリハビリがあります。禁煙、バランスの取れた食事、適度な運動は症状の進行を抑える重要な生活習慣です。糖尿病患者は血糖コントロールを正常範囲に保つことが不可欠です。