ピック病(前頭側頭型認知症)の概要と最新情報
歴史
アルノルト・ピックが1892年に初めてこの神経変性疾患を報告しました。現在では、前頭葉と側頭葉の機能が障害され、言語・感情反応・人格に影響を与えることが分かっています。
症状
ピック病の主な症状は以下の通りです。
- 判断力の低下、衝動的・強迫的行動(例:特定の食べ物だけを食べる、過食)
- 衛生管理の欠如、引きこもり、社会的機能の喪失
- 過度の飲酒や性欲亢進、無礼・短気などの行動変化
- 抑うつ様の感情変化、他者への無関心、急激な気分変動
- 言語能力の低下(語彙の減少、最終的には会話不能)
5つの特徴
診断の際に重要とされる5つの特徴のうち、3つ以上が認められるとピック病の可能性が高まります。
- 発症年齢が65歳未満
- 人格の変化が初期に現れる
- 過食や過剰な性的欲求など、正常な抑制が失われる
- 抑制の欠如(無礼・衝動的行動)
- 徘徊などの行動異常
管理・治療
根本的な治療法はまだ確立されていませんが、症状緩和のための薬物療法や代替療法が行われます。
- 音楽や美術など、言語以外の表現活動を促すことで新たな能力が開花することがあります。
- ポジティブ・ビヘイビア・セラピーにより尊厳と自尊心を保ちます。
- 危険な行動を抑える薬剤や、過食・強迫行動を制御する抗うつ薬が処方されます。
将来の展望
米国国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)をはじめとした臨床試験が進行中で、ピック病の管理・治療・予防に向けた研究が活発に行われています。
