後期RSD(CRPS)の治療法は?
RSD(CRPS)とは
反射性交感神経ジストロフィー(RSD)は、複合性局所疼痛症候群(CRPS)としても知られ、外傷後に発症する慢性的な疼痛疾患です。関節や四肢への捻挫、転倒、事故、手術などの急性外傷がきっかけとなり、中枢神経系の機能障害により痛みのシグナルが持続的に脳へ伝わります。
後期RSDの特徴
外傷から6〜12か月後に症状が進行し、数年にわたって続くことがあります。皮膚や骨の不可逆的な変化、筋萎縮、関節の可動域制限、筋肉や腱の持続的な痙縮による四肢のねじれなどが見られます。免疫系の異常や高血圧、胸痛、精神的外傷も合併しやすく、患者の生活の質を大きく低下させます。
治療の基本方針
後期RSDの完治は難しいものの、痛みの管理と機能回復を目指す多面的アプローチが有効です。まず、患者と医師が治療の目的・リスク・代替手段を共有し、納得の上で治療方針を決定することが重要です。
薬物療法
- カルシウムチャネルブロッカー(ニフェジピン)やα遮断薬(フェノキシベンジン)による交感神経抑制
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や外用鎮痛ジェル・クリーム
- ステロイド投与や疼痛管理のためのオピオイド
理学療法・リハビリテーション
専門家の指導のもとで行う関節可動域訓練や筋力強化、温熱療法などが、関節拘縮や筋萎縮の進行を遅らせ、日常生活動作の改善に寄与します。
神経ブロック・電気刺激
交感神経ブロックや硬膜外薬剤ポンプ、脊髄刺激装置(SCS)による疼痛信号の遮断が、薬物だけでは不十分な場合に有効です。交感神経切除術(シンパテクトミー)は効果が限定的で、慎重に適応を判断します。
心理的サポート
慢性的な疼痛は精神的ストレスと密接に関連するため、認知行動療法やカウンセリングを併用し、患者の心理的負担を軽減することが推奨されます。
以上のように、薬物、リハビリ、神経ブロック、心理ケアを組み合わせた総合的な治療が、後期RSD患者の生活の質向上に繋がります。
