BMIの欠点
世界保健機関(WHO)は、2015年までに世界で約23億人の成人が過体重、7億人以上が肥満になると予測しています。脂肪や糖分の摂取増加、身体活動の低下が主な原因とされています。体格指数(BMI)は、体重(kg)を身長(m)の二乗で割った値(kg/m²)で算出され、25〜29.9 が過体重、30 以上が肥満と判定されます。BMIは広く利用されていますが、実際の肥満リスクや健康状態を正確に反映できない点が多数指摘されています。
年齢による変動
子どもは男女ともに同様のBMIが観察されますが、思春期になると女性のBMIが男性を上回ります。また、BMIは出生後1年で上昇し、6歳まで減少、思春期以降再び上昇するという波形を描きます。このように年齢とともに大きく変動するため、成人と同じ基準で子どものBMIを評価するのは困難です。さらに、高齢者は若年成人に比べてBMIが高くなる傾向があります。
性別の違い
同じBMIであっても、成人女性は男性より体脂肪率が高くなることが多いです。遺伝的要因が男女間のBMI差に影響している可能性も示唆されています。性別特有の影響を考慮しないと、肥満関連遺伝子の解析やリスク評価が不正確になる恐れがあります。
身長・体格の影響
BMIは身長だけでなく、脚長や骨格の違いを考慮しません。たとえば、同じ身長でも脚が長い人は体重が増えやすく、結果としてBMIが高くなることがあります。骨格の違いがBMIと体脂肪量の関係に影響を与える点は見落とされています。
体重の構成要素
BMIは体重全体(脂肪+筋肉)を基に算出しますが、脂肪率や脂肪分布は人種や個人差が大きいです。たとえば、同じBMIでも白人は黒人より体脂肪が多い傾向があります。また、筋肉量が多い人はBMIが高くても体脂肪率は低く、肥満と誤判定されることがあります。
