PVCパイプに潜む健康リスクと環境問題
フタル酸エステル
フタル酸エステルはPVCを柔軟にする添加剤で、米国環境保護庁(EPA)は「可能性のあるヒト発がん性物質」と分類しています。PVCに結合せず、年間最大1%が浸出するとされ、飲料水などに混入する恐れがあります。職場での長期曝露は男性の精子数減少や不妊、胎児の発達障害と関連しています。
鉛
PVCは製造過程で高濃度の鉛を含むことがあり、熱や日光により劣化すると鉛粉塵が放出されます。短時間でも高濃度の鉛に曝露すると嘔吐、下痢、痙攣、昏睡、最悪の場合死に至ることがあります。
ダイオキシン
PVCの製造や焼却時にダイオキシンが生成されます。EPAはダイオキシンをクラスⅠ発がん性物質と位置付けており、免疫系や内分泌系への障害、発育・生殖への影響が報告されています。
リサイクルと廃棄
PVCパイプはリサイクルが困難で、焼却しても製造に要したエネルギーを上回るエネルギーは回収できません。焼却残渣はスラグ、灰、フィルター残留物、アルカリ性塩などの有害固形物となり、埋立地へ流出すると環境や生物に有害です。
