ニコチン中毒の対処と治療法
概要
ニコチンはタバコ植物の葉に多く含まれる天然化合物です。依存性は高いものの、喫煙による急性中毒は稀で、主に子どもがニコチンガムやパッチを誤って口にした場合に起こります。以下では、ニコチン中毒の症状確認から緊急処置、治療までの手順を解説します。
ニコチン中毒の主な症状
- 腹部痙攣、口や喉の灼熱感
- 下痢、吐き気、過剰な唾液分泌、嘔吐
- 興奮・混乱・めまい・協調運動障害・筋力低下
- 血液検査で多形核白血球増加、尿検査で糖尿が認められることがあります
応急処置と治療の手順
- 気道確保とバイタルチェック
まず呼吸と心拍数をモニタリングし、必要に応じて人工呼吸や酸素投与を行います。致死量の中毒は1時間以内に死亡することが多く、1時間以降は予後が比較的良好です。 - 痙攣や昏睡への備え
酸素供給と人工換気の準備を整えます。摂取が最近で嘔吐していない場合は、胃洗浄(胃内容除去)を実施し、必要に応じて活性炭を複数回投与します。 - 症状に応じた支持療法
大量の唾液が出る場合は口腔吸引を行い、下痢が強いときはアトロピンで抑制します。興奮状態はジアゼパムやバルビツール系薬剤でコントロールします。 - 経過観察
複数本のタバコを誤飲した場合は、数時間にわたって観察し、症状の変化に注意します。
