吸引の種類と特徴
細菌性吸引
細菌性吸引は、口から飲み込んだ細菌が誤って肺へ吸い込まれることで起こります。肺や気管支の炎症を引き起こし、膿がたまることもあります。主な原因菌は、クラミジア・トラコマティス、インフルエンザ菌、レジオネラ・ニューモフィラ、マイコプラズマ・ニューモニエ、そして最も頻繁に見られる肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)です。
化学性吸引
化学性吸引は、胃内容物や胃酸が大量に気道に入ることで生じます。息切れ、咳、発熱などの症状が現れ、診断には患者の既往歴、胸部X線、血中酸素濃度の測定が必要です。治療は酸素療法が中心で、重症例では人工呼吸器による機械的換気が行われます。
液体吸引
液体吸引は、特に高齢者に多く見られ、ミネラル油、植物油、調理用油などの油性液体を誤って吸い込むことが原因です。油分が肺にたまると、肺炎や呼吸困難を引き起こすリスクが高まります。
異物吸引
異物吸引は、食べ物や種子、ナッツ、骨片、爪、玩具の小さな部品、硬貨、ピン、歯科用器具の破片など、固体または半固体の物質が上気道に詰まることで起こります。大きな異物が気道をほぼ完全に閉塞すると、窒息(アスフィシア)となり、命に関わる緊急事態となります。
