過食症(BED)の診断基準は何ですか?
過食症(BED)とは
過食症(Binge‑Eating Disorder、略称BED)は、食事に対する制御感覚を失い、短時間で大量の食事を摂取することが特徴の深刻な摂食障害です。過食後には罪悪感や恥ずかしさを抱くことが多く、他人に隠す行動をとることもあります。
診断基準
精神科医や臨床心理士などの専門家が以下の基準に基づいて診断します。
- 1. 繰り返し起こる過食エピソード(以下の条件のほとんどが該当)
- 同様の時間・状況で、ほとんどの人が摂取する量をはるかに超える食事をすること。
- 過食中に食事に対する制御感覚を失うこと。
- 過食エピソードが以下のうち少なくとも3項目に該当すること。
- 速く食べる。
- 不快感を覚えるまで食べ続ける。
- 食べる量に恥ずかしさを感じ、ひとりで食べる。
- 過食後に自己嫌悪、抑うつ、罪悪感を感じる。
- 2. 過食に対して強い苦痛やストレスを感じていること。
- 3. 週に最低1回、3か月以上続くこと。
- 4. 神経性食欲不振症や過食性・嘔吐性障害(神経性大食症)だけで説明できないこと。
診断の流れ
専門家は患者の食習慣、食事に対する考えや感情について問診し、必要に応じて標準化された質問票(例:Binge Eating Scale)を用いて評価します。診断が確定したら、個別の治療計画が立てられます。
治療法
主に以下の2つのアプローチが用いられます。
- 心理療法:認知行動療法(CBT)や対人関係療法などで、食行動のパターンや食べ物への認知を改善し、健康的な食関係を構築します。
- 薬物療法:食欲抑制や衝動制御を助ける薬(例:抗うつ薬、抗不安薬)が併用されることがあります。
多くの場合、心理療法と薬物療法を組み合わせた統合的アプローチが効果的とされています。
