脳卒中(脳血管障害)の医学的定義と概要
医師が「脳卒中(脳血管障害)です」と告げると、患者や家族は不安に駆られます。脳卒中は確かに重大な疾患ですが、正確な定義や症状、対処法を知ることが治療と予防への第一歩です。
定義
米国国立衛生研究所(NIH)によれば、脳卒中とは「脳の一部への血液供給が中断されること」を指します。血液が届かないと、酸素も供給されず、脳細胞は損傷します。脳卒中は「脳の発作」とも呼ばれます。
タイプ
脳卒中は大きく2つに分けられます。
- 虚血性脳卒中(缺血性脳卒中):血管が血栓(血の塊)で詰まるか、血管が狭くなり血栓が形成されます。血栓が別の部位から脳の小血管に移動する場合は「塞栓(エンボリズム)」と呼ばれ、心臓から脳へ血栓が運ばれる「心原性塞栓」も含まれます。
- 出血性脳卒中(出血性脳血管障害):脳内の脆弱な血管が破裂し、血液が脳組織に漏れ出す状態です。
リスク要因
虚血性・出血性ともに、生活習慣や基礎疾患の管理で予防可能です。糖尿病、心疾患、高コレステロールは血管障害のリスクを高めます。また、血流に関わるすべての要因が脳卒中の危険因子です。一方、家族歴や年齢といった制御できない要因も存在します。
主な症状
以下の症状が急に現れたら脳卒中の可能性があります。
- 寝ているときに突然起こる激しい頭痛
- 体の片側のしびれ、チクチク感、筋力低下
- 視覚、聴覚、味覚の異常
- 意識レベルの低下、バランス感覚の乱れ、運動困難
緊急対応
脳卒中は救急医療が必要な緊急疾患です。発症から数時間以内に適切な治療を受けないと、重度の後遺症や死亡につながります。症状を認識したら、すぐに救急車を呼び、原因と治療方針を速やかに判断してもらいましょう。
