脳卒中患者のための言語療法:失語症へのアプローチ
失語症とは
失語症は、すなわち言語の産出や理解に障害が生じる状態で、思考力や知能は脳卒中前と変わりません。脳卒中により言語機能が損なわれ、考えを言葉で表現できなくなることは、患者にとって大きなフラストレーションとなります。
筋肉エクササイズ
失語症の一部は、脳卒中で影響を受けた側の体の筋力低下と関連しています。言語に関わる顔面筋や舌の筋肉も弱くなるため、言語聴覚士は以下のようなエクササイズを指導します。
- 特定の単語を繰り返し発音させる。
- 顔の表情を作らせる練習。
- 食事中に噛む動作を行わせる。
ワークブック活用
読解・筆記能力を高めるために、ワークブックを用いた練習が有効です。具体的な活動例は次のとおりです。
- マッチングゲームや韻を踏む練習。
- 文の完成、スペリング、語彙検索。
- クロスワード形式のパズル。
これらは語彙想起力の向上にもつながります。
画像カード療法
日常生活の写真カードを提示し、カードに写っているものを言葉で表現させます。これにより、発音筋のトレーニングと語彙の想起が同時に行われます。また、画像ボードを用いて患者が指差しで意思表示できるよう支援します。
支援ソフトウェア
近年、失語症患者向けのインタラクティブなプログラムが多数開発されています。画像や文作成ゲームなど、言語聴覚士が行う練習と類似した内容です。ただし、プログラムは対象とするコミュニケーション障害が異なるため、使用前に専門家と相談することが重要です。
まとめ
言語聴覚士は、失語症の患者に対し、筋肉エクササイズ、ワークブック、画像カード、デジタルツールなど多様なアプローチでコミュニケーション能力の回復を支援します。
