脳卒中リハビリテーションの運動プログラム
自立した動きの回復
脳卒中から回復し始めたら、できるだけ早く自分で動くことを目指し、弱った筋肉を使う練習をします。セラピストはベッド上で体位変換を促し、受動的または能動的な関節可動域訓練を始めます。受動運動はセラピストが患者の四肢を動かすのに対し、能動運動は患者自身が自力で行います。患者は座位に起こり、ベッドから立ち上がり、必要に応じて補助を受けながら歩行へと移行します。リハビリが進むにつれ、着替えや入浴など、日常生活のさまざまな動作で障害側の手足を使う練習が増えていきます。
拘束誘発療法(Constraint‑Induced Therapy)
拘束誘発療法は「強制使用」療法とも呼ばれ、健常側の手足の使用を制限し、障害側の四肢を集中的に使わせる方法です。たとえば、患者の健常側の腕をスリングで固定し、2週間にわたって障害側の腕をできるだけ多く使わせます。多くの患者は最初、障害側の手足を使おうとして挫折し、使用をやめてしまいます。この療法を行うには、腕や指の可動域が一定程度残っており、手首を伸ばすことができることが条件です。
関節可動域訓練(Range of Motion Therapy)
関節可動域訓練は、筋肉の痙縮を緩和し、筋力を高め、関節の可動域を回復させるエクササイズです。開始前に理学療法士は「ゴニオメーター」という測定器で患者の関節可動域を評価し、最大可動角度を記録します。その後、痛みの限界を少し超える程度まで関節を動かし、可動域を徐々に広げます。家族や介護者も一緒に訓練に参加し、日常的に筋力を維持・向上させるエクササイズを学びます。
