甲状腺機能低下・亢進の主な症状とは
甲状腺は首の前部にある小さな腺で、分泌するホルモンが体全体の代謝を調節します。甲状腺の機能が低下(甲状腺機能低下症)したり、過剰に働いたりすると、様々な全身症状が現れます。代表的な原因は、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、自己免疫性甲状腺炎(橋本病・バセドウ病)です。
体重の変化
甲状腺機能の乱れは体重に大きく影響します。
- 甲状腺機能低下症では代謝が低下し、食事量が変わらなくても体重が増加しやすくなります。
- 甲状腺機能亢進症では代謝が上がり、食欲が増えても体重が減少しやすいです。
- 橋本病は体重増加・減少のどちらも起こり得ます。
消化器系の問題
- 甲状腺機能低下症や橋本病では便秘がよく見られます。
- 甲状腺機能亢進症では下痢が頻繁に起こります。
- 吐き気は特に甲状腺機能低下症や橋本病の患者にみられます。
エネルギーレベルの低下
疲労感はどのタイプの甲状腺異常でも共通の症状です。特に甲状腺機能亢進症では、過度のエネルギー消費により倦怠感が激しくなることがあります。
髪と爪の変化
- 甲状腺機能低下症では髪や爪が細く脆くなります。
- 甲状腺機能亢進症や橋本病では脱毛が見られることがあります。
心臓への影響
- 甲状腺機能低下症は安静時心拍数の低下(徐脈)を招くことがあります。
- 甲状腺機能亢進症は心拍数の上昇、動悸、心不整脈を引き起こします。
- バセドウ病や橋本病でも、頻脈や徐脈が交互に現れることがあります。
顔・皮膚の変化
- 甲状腺機能低下症では皮膚が乾燥しかゆみを伴い、顔がむくむことがあります。
- バセドウ病の初期症状として眼球突出(突出眼)が現れ、皮膚が厚くなることもあります。
筋肉・関節の痛み
- 甲状腺機能低下症は関節痛、筋肉の痙攣、筋力低下を引き起こします。
- 甲状腺機能亢進症は不随意筋収縮や筋萎縮、骨粗鬆症のリスクを高めます。
- バセドウ病では筋力低下が顕著です。
精神・気分の変化
- 甲状腺ホルモンの乱れはうつ症状を誘発しやすく、特に甲状腺機能低下症で顕著です。
- 甲状腺機能亢進症では不安感、イライラ、無気力が現れます。
- 橋本病の患者ではパニック発作や躁状態が起こることがあります。
