放射線と甲状腺疾患の関係
甲状腺疾患と放射線の関係で最も注目されるのは、放射性ヨウ素同位体のI-131です。I-131は原子力発電の副産物で、非常に不安定でありながら甲状腺に吸収されやすい特徴があります。
歴史
1996年にチェルノブイリで起きた原子力事故により、I-131を含む放射性物質が大量に放出されました。被曝した約3,000人が甲状腺がんを発症し、今後数千人が新たに甲状腺がんになる可能性が指摘されています。
予防・対策
少量のヨウ化カリウム(KI)を服用すると、甲状腺が安全なヨウ素で飽和し、放射性ヨウ素(I-131)が甲状腺に取り込まれにくくなります。
留意点
政府や国際保健機関は、核事故発生時に備えてKIの備蓄を行っています。必要時に速やかに配布できる体制が整えられています。
医療利用
皮肉なことに、I-131は甲状腺組織を破壊するために、特定の甲状腺機能亢進症や甲状腺がんの治療に使用されます。米国ではこの治療法が一般的ですが、他国では最終手段として位置付けられることが多いです。
注意事項
インターネットでKIを購入できても、必ず公衆衛生当局の指示がある場合にのみ使用してください。用法・用量は必ず指示に従うことが重要です。
