副腎腫瘍と脱毛:クッシング症候群の症状と治療

副腎とは

副腎は左右の腎臓の上部にある小さな内分泌腺です。外側の皮質はコルチゾールやアルドステロンなどのステロイドホルモンを、内側の髄質はアドレナリンとノルアドレナリンを分泌します。

副腎腫瘍

細胞が正常な増殖制御を失うと腫瘍が形成されます。腫瘍は良性(副腎腺腫)と悪性に分かれ、良性腺腫は多くの場合無症状です。悪性腫瘍は他臓器から転移した癌が副腎に浸潤したケースがほとんどで、原発性副腎癌は稀です。

脱毛と副腎腫瘍

副腎腫瘍が原因で起こる脱毛は、主にクッシング症候群(過剰コルチゾール血症)に伴います。過剰なコルチゾールは毛根の成長サイクルを乱し、脱毛を引き起こします。

クッシング症候群の特徴

クッシング症候群は体内のコルチゾールが過剰になる疾患で、以下のような症状が現れます。

  • 顔面・腹部・背中の脂肪沈着(満月様顔貌)
  • 上肢・大腿部の筋力低下・筋萎縮
  • 皮膚の薄化、紫斑、容易な出血
  • 女性は脱毛に加えて多毛、にきび、月経不順
  • 子供は肥満と身長伸長不全
  • 高血圧、倦怠感、情緒不安定、抑うつ、頻尿・多飲
  • 血液検査で白血球増加、血糖上昇、血清カリウム低下が認められることが多い

治療しないまま放置すると免疫力低下や肺炎、結核などの感染症にかかりやすくなります。

診断と治療

副腎腫瘍はCTやMRIで発見されることが多く、症状が出ていなければ定期的な画像検査で経過観察します。症状がある場合は外科的切除が第一選択です。多くは腹腔鏡手術で小さな切開から腫瘍を摘出し、皮膚への大きな切開は不要です。

手術後は血圧やホルモンバランスが正常化し、脱毛も改善することが期待されますが、術後にステロイド補充が必要になる場合や血圧が残存するケースもあります。必要に応じて化学療法や放射線療法が併用されることがありますが、これらはさらなる脱毛を引き起こすことがあります。

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