前立腺肥大(良性前立腺過形成)についての情報

前立腺は膀胱の下、直腸の前に位置し、尿道を取り囲む男性の生殖器官です。前立腺が肥大すると尿道が圧迫され、排尿障害を引き起こすことがあります。医学的には「良性前立腺過形成(BPH)」と呼ばれます。

症状

  • 尿の出が悪くなる、勢いが弱くなる
  • 排尿開始が遅れる、途中で止まる、残尿感がある
  • 頻尿・切迫感・夜間頻尿
  • 排尿後の尿滴下や尿失禁
  • 膀胱が完全に空かないための尿路感染や血尿

原因

25歳頃で前立腺はくるみ大に成長し、以後はほぼ変化しませんが、加齢に伴うホルモンバランスの変化が肥大を促すと考えられています。特にテストステロンから生成されるジヒドロテストステロン(DHT)が細胞増殖を刺激し、年齢とともに蓄積されます。

診断

主に以下の方法で診断します。

  • 症状の問診
  • 直腸指診
  • 尿検査
  • 経直腸超音波検査
  • 尿流動態検査(膀胱圧測定)
  • 膀胱鏡検査
  • IVPやCT尿路造影などの画像診断

合併症

  • 急性尿閉:突然排尿できなくなり、カテーテルが必要になることがあります。
  • 頻繁な尿路感染症や膀胱結石
  • 膀胱壁の肥厚・機能低下
  • 腎盂拡張(腎腫大)による腎機能障害

治療法

症状や合併症の程度に応じて、以下のような薬物療法や手術療法が選択されます。

  • αブロッカー(例:ハイドロクロロチアジド、フロキシミン)
  • 5α還元酵素阻害薬(例:フィナステリド、デュタステリド)
  • マイクロ波熱療法、経尿道的針アブレーション、インタースティシャルレーザー療法などの低侵襲治療

手術

症状が重度または合併症がある場合に検討されます。

  • 経尿道的前立腺切除術(TURP)
  • 経尿道的前立腺切開術(TUIP)
  • レーザー前立腺切除術
  • 開腹前立腺摘除術(前立腺全摘)

生活習慣の改善

症状緩和と進行予防のために次の点に注意しましょう。

  • 就寝前の水分摂取、カフェイン、アルコール、利尿剤、抗ヒスタミン薬、鼻づまり薬は控える
  • 尿意を感じたらすぐにトイレへ行く、定期的に排尿時間を設ける
  • 適度な運動と体を温めることが尿の滞留を防ぎます

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