ヘルペスウイルスの潜伏と再活性化のメカニズム

感染率

世界の人口の80〜90%がHSV-1(口唇ヘルペス)に感染しており、HSV-2(性器ヘルペス)は最大で25%が保有しています。ヘルペスウイルスは潜伏状態になることがあるため、HSV-2保有者の約75%は自分が感染していることに気づいていません。症状が出ない人は全体の約60%です。

感染のメカニズム

通常、免疫系はウイルスを攻撃し症状を抑えますが、ヘルペスウイルスは完全に除去できません。ウイルスは神経根細胞に潜伏し、根から根へと神経経路を通って移動し続けます。この潜伏期間中は症状が現れません。

潜伏(休眠)状態

感染後24時間以内にウイルスの核カプシドが神経細胞の核にDNAを注入し、潜伏形態で残ります。ウイルスはほとんど増殖せず、人生を通じて潜伏し続けますが、何らかの刺激で再活性化します。

再活性化

トリガーが働くとウイルスは増殖し、神経経路を大量に移動して粘膜や皮膚の初感染部位に到達します。症状が出ることもあれば出ないこともありますが、活性期は感染力が非常に高く、何百回も繰り返すことがあります。

トリガーと前兆

すべてのトリガーは解明されていませんが、HSV-1では長時間の紫外線曝露(日焼け)が、HSV-2では性器への摩擦や外傷が代表的です。ストレス、疲労、アルコール過剰、病気、手術など免疫低下を招く要因も再発を誘発します。

再活性化の前兆として、かゆみ、灼熱感、刺すような感覚、しびれ、発熱、インフルエンザ様症状、リンパ節腫脹、HSV-2では排尿時の痛みや腰・臀部の痛みなどが報告されています。

再発

個人差はありますが、HSV-1感染者の約50%が少なくとも1回は症状が出る再発を経験し、HSV-2感染者の約80%は年間平均4回程度の再発を起こします。無症状のウイルスシェアリングも時折起こります。

無症状感染

ヘルペスは自覚症状がないまま感染するケースが多く、軽微な症状や見逃しやすい症状でもウイルスは皮膚や粘膜付近から少量放出されます。年間で少なくとも18〜20日間は無症状のウイルス放出が続くと考えられますが、正確な予測はできません。

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