小児歯科での主な問題と対策

子どもの最初の歯が生えた頃から、適切な歯のケアが重要です。米国小児歯科医学会(AAPD)は、出生から6か月以内、遅くとも1歳までに初回の歯科受診を推奨しています。小児歯科医は乳児から思春期までの患者を対象に、成人とは異なる口腔環境に対応します。バランスの取れた食事、正しい口腔衛生、定期的な検診が、以下に挙げる小児特有の歯の問題を予防します。

早期乳幼児う蝕(ECC)

ECCは6歳未満の子どもに見られる最も一般的な歯の疾患です。糖尿病の20倍、喘息の5倍の頻度で発生します。牛乳、ジュース、母乳、甘いおやつなどの炭水化物を摂取すると、口内細菌がエナメル質を分解し、虫歯が進行します。エナメルが失われると痛みや歯の喪失につながります。公衆衛生歯科学誌によれば、2〜5歳の子どものう蝕の70%以上が全人口の8%に集中しています。主に低所得層や歯科医療が十分でない地域の子どもに多く見られます。

歯の萌出・位置・構造の問題

乳歯の異常な萌出や位置ずれは小児でよく見られます。遺伝的要因だけでなく、甲状腺機能異常(甲状腺機能亢進・低下)、過剰歯、ホルモンバランスの乱れ、口蓋裂などの発育障害が原因になることがあります。乳歯が虫歯や外傷で早期に失われると、永久歯が早く出てくることがあります。構造的な異常としては、歯が二つに融合する「連合歯」、異常に大きい「巨歯」、異常に小さい「小歯」などがあります。

歯の色の異常

歯の変色は「内因性」と「外因性」の二つに分かれます。内因性変色は、歯の形成期にテトラサイクリンなどの薬剤を使用したり、黄疸(ビリルビン過剰)や貧血・溶血などの血液疾患による色素沈着が原因です。過剰なフッ素摂取(主に水道水)でも白い斑点状の変色が起こります。一方、外因性変色は食べ物や飲み物がプラークやエナメル表面に付着して起こります。外因性は定期的な歯石除去で改善できますが、内因性は漂白治療が必要になることがあります。

歯の外傷

子どもは外傷による歯の損傷が多く、緊急治療が必要になるケースも少なくありません。1〜3歳児は転倒や虐待による外傷が多く、救急や小児歯科での処置が必要です。学童期は自転車やスクーター、遊具での事故が主な原因です。思春期になると、スポーツ、喧嘩、交通事故による歯の破折や脱落が増えます。

上記の問題は早期発見と適切なケアで大きく改善できます。定期的な歯科検診と日々のブラッシング習慣を身につけ、子どもの健やかな口腔環境を守りましょう。

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