歯科医が使用するツールとは?
多くの人に歯科医がどんな道具を使うか尋ねると、すぐに「痛いもの」と答えるでしょう。しかし、実際にどんな名前の道具があり、どんな役割を持つのかはあまり知られていません。歯科医は歯や歯茎を診察・治療するためにさまざまな器具を使用します。
歴史
現在の精密な器具が登場する以前、歯科用具は鍛冶屋が手作りした粗い形状のものが主流でした。初期の鉗子(forceps)は刃先が丸く鈍く、今のように細かく調整されていませんでした。また、1700年代に使われていた「トゥースキー」は、普通の錠前キーに似た形状で、歯の側面に当てて回転させることで抜歯を行っていました。
種類
歯科器具は大きく分けて「検査用」と「手術用」の二つに分類されます。検査用は患者の口内を観察するための小さな鏡や、歯肉の状態を調べるキュレット(curette)など、比較的侵襲性が低いものです。一方、手術用は切開用はさみや、さまざまな形状の先端を持つ鉗子(forceps)など、深部の感染部位や歯の破損部分を処理するために設計された凶器的な道具が多く含まれます。
識別
見た目が似通っている器具も多く、用途を見分けるポイントは先端の形状です。
・キュレット:先端が鋭く尖っており、歯肉ラインを探査し感度や健康状態を確認します。
・スケーラー:先端がやや幅広く、プラークや歯石をこすり落とすために使用します。
・エキベータ:先端が小さなスプーン状になっており、虫歯の除去に適しています。
・アマルガムプラッガー:平らまたは球形の先端で、詰め物(アマルガム)を押し込んで固定します。
特徴
ほとんどの歯科器具は、握りやすいハンドルとステンレススチール製の本体から構成されています。ステンレスは耐腐食性が高く、衛生的で繰り返しの滅菌が可能なため、標準的な素材として広く採用されています。
注意点
歯科医院では滅菌が徹底されていますが、100%の安全が保証されているわけではありません。2003年にElsevier社が発表した研究によると、英国の一般歯科診療所で使用された器具の76%、歯科病院で使用された器具の14%が、滅菌後も顕微鏡や電子顕微鏡で観察した結果、汚染が残っていることが判明しました。したがって、患者は信頼できる医院を選び、適切な感染対策が取られているか確認することが重要です。
