歯周病と心臓病の関係
時間的経過
歯垢は歯を磨いてから約4時間で付着し始めます。ブラッシングやフロスで除去しないと、やがて黄色い歯石に硬化し、慢性的な歯肉刺激を引き起こします。初期段階では歯肉が腫れ、出血しやすく、口臭が出ます。これが歯肉炎(ジンジバリス)で、放置すると歯周炎へ進行します。歯周炎では歯を支える結合組織や骨が破壊され、米国食品医薬品局は成人の歯の喪失の主因としています。
重要性
歯周病は脳卒中や心筋梗塞の強いリスク因子とされています。慢性的な炎症が体にストレスを与え、感染した歯肉から毒性細菌が血流に流れ込みます。さらに、これらの細菌が冠動脈のプラークに付着し血栓形成に関与する可能性があります。米国歯周病学会によれば、歯周病患者は心臓病を併発する確率が約2倍です。
考慮点
2004年に『Stroke』誌に掲載された研究では、歯周病が重症であるほど脳卒中リスクが高まることが示されました。重度の歯周炎患者は、病気のない人に比べて脳卒中リスクが4倍以上に上昇します。
専門家の見解
ジョンズ・ホプキンス・メディシンは、口腔ケアを怠る人は食生活の乱れ、肥満、2型糖尿病、喫煙といった心血管リスク要因も抱えやすいと指摘しています。しかし、1989年の『British Medical Journal』の論文は、喫煙・体重・食事などを統計的に補正した上でも、歯周病が心臓病・脳卒中の重要な指標であることを示しています。
予防・対策
歯周病は、1日2回のブラッシングと1日1回のフロスで予防できます。フロスは歯と歯の間や歯肉ライン下のプラークや食べかすを除去するため不可欠です。また、歯科医や歯科衛生士による年1回以上のプロフェッショナルクリーニングで歯石を除去すれば、歯肉炎や重篤な歯周病を防ぎ、心筋梗塞や脳卒中のリスクも低減します。
