ブリューワー酵母はどこから来るのか?
ブリューワー酵母は、ビール好きやベジタリアン・ヴィーガンに馴染みのある食品です。栄養酵母は同じ酵母を加工したもの、ベーカリー酵母は生きた状態でパン作りに使用されます。数千年の歴史を持つブリューワー酵母ですが、近年の科学は新たな製造法や利用法を次々と発見しています。
背景
ブリューワー酵母は自然界にそのまま存在するわけではなく、単細胞真菌Saccharomyces cerevisiae を培養し、粉砕・乾燥させたものです。この酵母は糖分が豊富なブドウの皮や穀物に自然に見られ、糖をエネルギー源として二酸化炭素とアルコールに変換(発酵)します。
歴史
イギリス・バイオ分子科学部のリチャード・M・ウォルムズリー博士とパトリック・キーナン博士によると、ブリューワー酵母は古代に偶然発見された可能性が高いとされています。ブドウジュースが自然にワインへ、または粥が放置されてビールへと発酵したと考えられます。酵母がパン作りに利用されるようになったのは、ワインやビールが生地に付着したことがきっかけです。酵母の構造が明らかになったのは、顕微鏡の発明後の1630年頃です。
機能
ブリューワー酵母は、穀物・ホップ・砂糖ビート・モラセスなどで培養されるか、ビール醸造後の残渣として回収されます。培養されたものは苦味があり、クロムが豊富です。「デビタード」酵母は苦味を除去していますが、加工過程で一部栄養素が失われるため「本物」のブリューワー酵母とは区別されます。
専門家の見解
2009年4月のScience Dailyによれば、フィンランドのVTT技術研究センターは、エール酵母のDNAを用いてラガー酵母を遺伝子改変し、アルコール度数が高く濃厚なビールを短時間で発酵させる新株を開発しました。この酵母は「VHG(Very High Gravity)ワート」をより速く、完全に発酵させ、エタノールは増加し残糖は減少させます。
栄養価
ブリューワー酵母はビタミンB群(B1、B2、B3、B5、B6、B9、ビオチン)を豊富に含み、30 gあたり約16 gのたんぱく質を供給します。また、ミネラルやクロムも多く、ヴィーガンやベジタリアンのB群ビタミン源として利用されています。栄養酵母はビタミンB12が添加されています。
摂取のポイントと注意点
- サプリとしては1日1〜2杯(大さじ)を目安に。
- 酵母アレルギーや酵母感染症のリスクがある人は避けてください(膣カンジダとは異なります)。
- MAOIなどの抗うつ薬を服用中の方は医師に相談。
- 血糖値が低下しやすい糖尿病患者は医師と相談の上で使用。
- 初めて摂取する場合は、膨満感やガスが出ることがあります。少量から始め、徐々に増やしましょう。
