短腸症候群(SBS)

短腸症候群(Short Bowel Syndrome、SBS)は、腸管が短くなることで栄養吸収が著しく低下する疾患です。早産児では壊死性腸炎(NEC)が原因で腸の一部が切除され、SBSが二次的に発症することが多く、全早産児の1〜5%に見られます。成人でもクローン病などで腸が長期にわたり損傷し、同様の症状が現れることがあります。

原因

主な原因は早産児に起こる壊死性腸炎(NEC)です。胎児期に腸への血流が不足すると、腸粘膜が壊死し、出生後に外科的に壊死組織を切除します。切除範囲が広いと短腸症候群となります。まれに先天的に腸が短い状態で生まれるケースもあります。

症状

代表的な症状は以下の通りです。

  • 浮腫や体液貯留
  • 下痢、腹部膨満感、嘔吐
  • 血便、腹痛
  • 倦怠感、体重減少
  • 栄養吸収不良による成長障害、貧血、脱水、感染リスク増大

診断

画像診断と臨床検査で行います。

  • 腹部X線:腸内ガスパターンや穿孔の有無を確認
  • 腹部超音波・CT:腸管の長さや膨満度を評価
  • 腸液・血液検査:細菌増殖や炎症マーカーを測定

治療

栄養管理が中心です。

  • 総静脈栄養(TPN)や腸内栄養の併用で、ビタミン・ミネラル・必須栄養素を補給
  • 必要に応じて経鼻胃管ドレナージで過剰な液体やガスを除去
  • 腸内細菌バランスが崩れた場合は抗生物質やプロバイオティクスを使用

予後

長期的なフォローと栄養管理が不可欠です。成長に合わせて食事内容を調整し、脂質・たんぱく質・炭水化物のバランスを最適化します。ビタミンの適切な投与と定期的な成長評価により、早産児でも健康な大人へと成長することが可能です。

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