小児の腸内寄生虫感染

子どもは大人に比べて手を口に入れる機会が多く、汚れた手や土を介して腸内寄生虫に感染しやすいと、メリーランド大学医学センターは指摘しています。土壌に含まれる寄生虫や、汚染された物を口に入れることで感染します。また、裸足で屋外で遊ぶことが多いため、皮膚を通して侵入する寄生虫にもかかりやすくなります。

種類

主に2つのタイプの腸内寄生虫が子どもに感染します。ヘルミンチ(線虫類)としては、条虫、回虫、鞭虫、鉤虫、回虫などがあります。原虫としては、ジアルジアやクリプトスポリジウムが代表的です。感染経路は寄生虫の種類により異なりますが、体内に入ると一部は腸内で増殖し、卵を便として排出します。

症状

多くの場合、症状は出ませんが、重度になると腹痛、下痢、吐き気、嘔吐、ガス、膨満感、血便、粘液便、肛門周囲の発疹やかゆみ、倦怠感、体重減少などが見られます。便に虫が混ざることもあります。栄養吸収不良による発育不良や、長期放置すると成長障害や知能低下につながることもあります。

診断

疑いがある場合は医師が身体検査の後、便検査を行います。3〜5回の便サンプルを採取し、顕微鏡で寄生虫卵の有無を確認します。回虫(ピンワーム)の検出には「テープテスト」も用いられ、肛門周辺にテープを貼り付けて卵を顕微鏡で観察します。稀にX線検査が必要になることもあります。

治療

寄生虫の種類に応じて薬剤が選択されます。例として、メベンダゾールは回虫・鉤虫・ピンワームに、チアベンダゾールは糸状虫に、メトロニダゾールはジアルジアに、アルベンダゾールはジアルジアに使用されます。他にもジエチルカルバマジン、イベルメクチン、プラジクアンテルなどが処方されます。治療と同時に、寝具や部屋の清掃・消毒も推奨されます。

予防・対策

予防の基本は衛生習慣の徹底です。トイレや遊んだ後、食事前の手洗いを習慣化し、爪は短く切り、手や物を口に入れないよう指導します。寄生虫の感染経路を子どもに説明し、理解させることも有効です。また、屋外では必ず靴を履かせることが重要です。

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