なぜX染色体にだけ特定の形質があるのか?
性染色体に関連する形質は、X染色体とY染色体のどちらかに位置する遺伝子によって決まります。X染色体はサイズが大きく、男女ともに1本(男性はXY、女性はXX)持つため、約1,100の遺伝子が存在し、多くの形質がX染色体に結びついています。
色覚異常
男性はX染色体を1本しか持たないため、色覚異常の遺伝子があれば発症しやすくなります。一方、女性はX染色体を2本持ち、正常なXがもう1本あれば劣性形質が隠れ、発症しにくくなります。
脱毛(はげ)
脱毛に関わる遺伝子もX染色体上にあるため、男性はY染色体で補正できず、女性に比べてはげや薄毛が起こりやすいです。女性でも遺伝子が2本とも劣性であれば症状が現れますが、男性ほどは多くありません。
二卵性双生児
二卵性双生児は、排卵時に複数の卵子が放出されそれぞれが受精することで生まれます。この形質がX染色体にあるため、母親側に遺伝しやすく、父親側からは直接受け継がれません。
血友病
血友病は血液凝固因子の欠損による疾患で、X染色体に遺伝子が位置しています。キャリアである女性は正常なX染色体を持つため症状は出ませんが、息子に遺伝すると発症します。歴史的にイギリスのヴィクトリア女王がキャリアであったことが知られています。
