記憶力をテストする方法
テーブル上に置いた複数の物体を覚えて、覆われた後に思い出すゲームをご存知でしょうか。このゲームは、医師が記憶力を評価する際に使用するテストと非常に似ています。アルツハイマー協会によると、米国でアルツハイマー病患者は約530万人と推定され、記憶力の低下が主な症状です。患者の記憶機能評価は、まず簡易的な認知テストから始まります。
記憶テストの具体的な方法
1. 3語遅延再生テスト
- アルツハイマー協会が推奨する「3語遅延再生テスト」を実施します。
- 被験者に「犬・車・家」などの3つの名詞を伝え、すぐに復唱させます。
- 約5分待った後、再度3語を思い出させます。
- 必要に応じて「最初の語は家で飼うペットです」などのヒントを与えます。3語すべてを思い出せれば記憶障害の可能性は低く、1~2語しか思い出せない場合は更なる検査が推奨されます。
2. Mini‑Cogテスト
- 「Mini‑Cog」テストは、3語再生と時計描画を組み合わせた認知評価です。
- まず同様に3つの簡単な名詞を伝え、すぐに復唱させます。
- 続いて「11時10分」を示す時計の文字盤を描かせます(「11時10分」ではなく「10分過ぎの11時」と指示することが重要です)。
- 時計描画後、再び最初の3語を思い出させます。
- 結果の評価は以下の通りです。3語すべてと正しい時計描画ができれば認知症の疑いはありません。3語すべては思い出せても時計が異常であれば追加検査が必要です。3語のうち1〜2語しか思い出せない場合は、時計の状態と合わせて判断します。
3. コイン計算エクササイズ
- 硬貨の合計金額を答えさせることで、作業記憶・計算能力を評価します。
- 「5セント、25セント、10セント、1セントを渡すと合計はいくらですか?」と順番通りに質問します。
- 正解は41セントです。間違えた場合は更なる検査が推奨されます。
4. 最近記憶・過去記憶テスト
- 簡単な質問や再生課題で、最近の出来事と過去の出来事の記憶を確認します。
- 最近の出来事(例:最近のニュースや本人の近況)について質問し、回答から最近記憶の状態を判断します。
- 3語遅延再生の変形版を用い、3つの項目を提示→即時復唱→5分後に再度思い出させます。MMSE(Mini‑Mental State Examination)でも実施されます。
- 過去の記憶は、幼少期の出来事や昔の出来事について質問し、MMSEの一部として評価します。
5. 記憶機能の自己モニタリング
- アルツハイマー協会が提案する自己モニタリング指針を活用し、日常の記憶変化を記録します。
- 「あれっ、思い出した!」という瞬間(例:友人が来たときに初めて約束を思い出す)をメモし、頻度やパターンを観察します。
- 以下の10項目は注意すべき警告サインです。
① 最近学んだことをすぐ忘れる
② 重要な日付や出来事を忘れる
③ 同じ質問を繰り返す
④ メモやデバイスに依存しすぎる
⑤ 家族の助けが必要になる など。
